心の広場

てなわけで、お茶もお菓子もなーーーんにも出ませんが、ようおいで
くださいました。ここは「表現のお部屋」の癒しの間です。
ここでは、パワーストーンやハーブ、パワースポット、さらに
住民達の旅行記等を紹介いたします。

「天川・明日香紀行」


天川紀行
出発の日
 さて、出発の日だ。その日は、携帯をオフにしていた。  とにかく、誰ともコンタクトを取らずにいたかった。情けなくなるくらいに、人とのコンタクトを避けたかった。具合が悪いのと、人と話すのもおっくうになり、早く天川に着きたいっとそればかりを思っていた。
 飛行機は、無事に離陸。機体は、ぐんぐんとせりあがって行く。まるで、昨日までの自分との別れをするみたいに。
 そして、伊丹到着。関西につくと、いつもホッとする。札幌にいた時よりは、遥かに体調が良くなってきた。人と話すのも、少しは良くなってきた。某駅から、友達にメールをする。今回の、旅の同行者だ。住んでいる場所は違うが、いつも近くにいるような感覚が嬉しい人だ。
 下市口に向かう列車到着。乗りこんで、発車を待つ。この瞬間を、待ちわびていた。特急に乗ってしまえ〜とも思ったが、急行の方が下市口までの駅に停車していると、まるで自分の足跡を確認できるように思えたからだ。
 下市口に到着。駅から、明日香にいる友達に電話をする。電話の向こう側から聞える懐かしい友達の声。ああ、関西に来たんだなあと実感する。
 電話を終えて、背後から聞える会話に反応して振り向くと…一人の素敵な女性が立っていた。誰か、天川に行く人が「タクシーに相乗りしよう」と誘っているようだが、断わっていた。(そらそうだ…)バスを待つのに、少し時間がかかる…のと同時に、どうしてもこの人に話しかけたくなり、声をかけた。

「天川までですか?良かったら、バスご一緒しませんか」

と。あーらま、さっきまで人と話しなんかしたくない…だとかペシミスト気取りだったくせに〜この変りの早さ。もっとも、ここに来ると、我輩はスイッチが入ったように明るく人懐こくなる。

 一瞬ためらいを見せたが、その人は快諾してくれた。(何者だ〜とか思ったろうな)そして、天川までの道中、色々なことを話しながら、いよいよ坪内到着。

「あとで、一緒に参拝しましょ」

 ということになり、それぞれの民宿に行く。
 今回の旅の楽しみの一つは、当地の昔話を聞く…ということだった。民宿について、色々な話しを聴き(面白かった)、楽しかったなりよ。
 そして、夕食のあと、…ぼんやりと一人参拝に行くことにする。

「帰ってきたよお…」
 とぼんやりと、神殿を見上げる。心の中で、何かがうずく。

「ああ、そういや〜春にここにきたときに、ご奉仕すると言っていたなあ…。そのつもりできたけど、この具合の悪さじゃあ迷惑かけそうだなあ…まあ、とにかく参拝してから考えるとするか…」

 と思い、重い足を引きずるように歩き出す。背後から、自分を呼びとめる声がする。振り向くと…宮司さんがいた。

「こんばんわ」

 さほど、大きな声じゃなかったけど、良く通る綺麗な声。優しい笑顔だった。

「こんばんわ」

 何も抵抗もなく、こちらも笑顔で挨拶をした。何も、違和感もなく…ただ嬉しさが広がる。

「今、この時間はお茶を飲んで静かに話しをしているんですよ、良かったら一緒にいかがですか」

 とのお誘い。ふと見ると、神官さんや巫女さん達が笑顔で迎えてくれていた。

「ありがとうございます」

 まあー、180度の変り様ったら。ほんとに、さっきまでの自分はどこへやら…でした。宮司さんの隣のイスに座る…。もう一人の自分が見ていたら、なんとも信じられないような光景だったろう。

 巫女さんから、美味しいお茶を頂く。笑顔の可愛い、爽やかな印象の人だった。重くのしかかったかのような過去も、見えない未来も、そして…言葉さえも出てこないもどかしさも、忘れてしまったかのように、お茶が体中に染み渡る。

続く。

予告
これから、内容の濃い、面白い天川滞在1日目が開幕する。まあ、お楽しみ〜に〜

旅行記の続きは、こちらの日記のコーナーに、日記形式で出ています〜